ブログ

今後のオリンピックにeスポーツが採用される?

現在、世界中で急速に広がりを見せているeスポーツ。eスポーツは、エレクトロニック・スポーツの略語であり、コンピューターゲーム対戦をスポーツ競技ととらえる呼び方です。この盛り上がりを受けて、今後のオリンピックでeスポーツが正式種目となる可能性はあるのでしょうか?

eスポーツの種目について

eスポーツには主に7つの種類があります。詳しく見ていくと、MOBA、シューター(FPSやTPS)、格闘、パズル、スポーツ、RTSとOCGの7種目で、個人戦で楽しめるものから、チーム戦が楽しめるものまで内容もさまざまです。

中でも、今、最も注目を集めているのがMOBAというジャンル。MOBAの中で一番有名なのが、ライアットゲームズが提供する「リーグ・オブ・レジェンド」です。「リーグ・オブ・レジェンド」は世界で最もプレイヤー数の多いコンピューターゲームとされており、全世界で約1億人というプレイヤー人口を誇ります。2021年に開催されたLoL世界大会では優勝賞金は200万ドルと豪華なサモナーズカップでした!

各種目の代表的なタイトル

MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)

リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends)、ドータ2(Dota 2)

 

シューター(FPSやTPS)

ヴァロラント(VALORANT)、レインボーシックスシージ(Tom Clancy’s Rainbow Six Siege)、カウンターストライク:グローバルオフェンシブ(Counter-Strike: Global Offensive)、フォートナイト(FORTNITE)、プレイヤーアンノウンズバトルグラウンズ(Playerunknown’s Battlegrounds )

 

格闘

ストリートファイターV、鉄拳7、大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL

 

パズル

ぷよぷよeスポーツ、パズル&ドラゴンズ

 

スポーツ

ロケットリーグ(Rocket League)、FIFAシリーズ、ウイニングイレブン、グランツーリスモSPORT

 

RTS(リアルタイムストラテジー)

クラッシュ・ロワイヤル、スタークラフト2(StarCraft II)

 

OCG(オンラインカードゲーム)

レジェンド・オブ・ルーンテラ(Legends of Runeterra)、ハースストーン(Hearthstone)、シャドウバース(Shadowverse)

 

日本でのeスポーツ

2021年はフィジカルスポーツの大会が新型コロナウイルス感染症の影響により中止される中で、日本のeスポーツ大会が新たな活動を始め、盛り上がりを見せた1年でもありました。フィジカルスポーツでは、ゲームを使ったイベントを開催して、ファンイベントが行われました。例えば、テニスでは「マリオテニスエース」を使った大会を開催し、プロテニスプレイヤーとインフルエンサーを一緒にプレイさせました。こういったeスポーツを使ったイベントで、プロ選手が参加したため、eスポーツの認知度も上がりました。

そんななか、非ゲーム業界のNTTドコモがeスポーツ事業へ参入し、リーグブランドのエックスモーメント(X-MOMENT)を立ち上げ、「PUBG Mobile」のリーグ「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE」がスタートしました。さらに、「レインボーシックス シージ」、「リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト」と「ストリートファイターV CE」のリーグを、エックスモーメントというブランドとして開催することで、例年以上に注目を集めることに成功しました。こういったeスポーツを後押しする動きで、業界の規模がどんどん大きなり、世間に対してどんどんeスポーツが認知されてようになってきました。

オリンピックでeスポーツ

オリンピックと言えば、観客の熱い応援で華やかな世界的なスポーツの祭典のイメージがあるのですが、残念ながら今回の東京オリンピックでは無観客での開催となりました。一方のパラリンピックでは、スポーツの祭典だけではなく、以前よりもさらに観戦者や運営する側が利用するテクノロジーの祭典として大切な役割を果たしました。

すでに2018年冬の平昌オリンピックでもVR、IoT、AI、5G、UHDTVなどを組み合わせで、スポーツをテーマとしたさまざまなハイテクノロジーがみられましたが、そういった変化から、eスポーツがだんだんオリンピックの競技として採用されていくのではないかと考えられようになりました。

今回、国際オリンピック委員会(IOC)主催のバーチャルオリンピックも開催されました。オリンピックの名を戴いたeスポーツイベント、「オリンピック・バーチャル・シリーズ(OVS)」です。そのイベントでは、「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」や「グランツーリスモ(GT)」といった日本発のタイトルが採用されました。「新しいユニークなデジタルオリンピック体験」という考えのもと、若者にオリンピックの価値観を広めたいというIOC トーマス・バッハ会長の意向でした。

eスポーツがオリンピックに採用されるには、いまだ至っていません。しかし、2022年に中国の杭州で開催されるアジア大会では、eスポーツがメダル競技として初めて正式認定されることが決定しています。IOCのトーマス・バッハ会長が「将来的にオリンピック競技として検討する可能性はイエスだが、時期による」とも発言しており、eスポーツがオリンピックの正式種目として求める盛り上がりは高まっていくと考えられ、今後より多くの層にeスポーツが広まっていきそうですね!2022年のアジア大会で競技タイトルとして発表されたのは、正式競技の8タイトルと、デモンストレーション競技の2タイトルです。正式競技ではストリートファイターV、伝説対決 -Arena of Valor-、ドータ2、Dream Three Kingdoms 2、EA SPORTS FIFA branded soccer games、ハースストーン、リーグ・オブ・レジェンドとプレイヤーアンノウンズバトルグラウンズ(モバイル版Asian Games Version)です。デモンストレーション競技ではAESF Robot Masters-Powered by MiguとAESF VR Sports-Powered by Miguの2タイトルです。

最後に

今年のアジア大会でメダル競技として正式認定となったeスポーツは、それほど遠くない未来にオリンピックでも正式種目となると考えられます。eスポーツコミュニティにとって、他の伝統的なスポーツと同じ地位を与えられたのは非常に大きな一歩であり、オリンピックでの採用に向けた準備と考えてもよいでしょう。今後の動きにますます注目ですね!

Most read

Load more