最近のeスポーツの種目の中でFPSゲームが海外でとても好評です。今月の9月には、ヴァロラント公式eスポーツ世界大会がドイツで行われます。今回の記事では、VALORANTについて、語っていきたいと思います。
『VALORANT(ヴァロラント)』ってどんなゲーム?
VALORANTとは、リーグ・オブ・レジェンドの開発元であるライアットゲームズが提供する基本プレイ無料のファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)です。昨年6月にMicrosoft Windows向けにリリースされた新しいゲームで、イメージはカウンターストライク:グローバルオフェンシブ系の戦略的FPSに超能力FPSを加えた、5対5のチームマッチのゲームです。攻撃サイドと防衛サイドで分かれ、攻撃サイドはスパイクと呼ばれる爆弾を設置し、防衛サイドは爆弾から拠点を守って、13ラウンド先取したチームが勝利となります。
PCスペック
圧倒的に軽いゲームなので、必要スペックがかなり低く、ノートパソコンでもプレイ可能です。公式サイトではヴァロラントを起動するのに必要なPCのスペックを公表しています。スペックは最低・推奨・ハイエンドと3つ示されているが、最低スペックは必要動作環境とはいえ、せっかくヴァロラントをインストールしても映像がカクカクしたり止まったり、起動できない場合もありますので、ご注意ください。では、ヴァロラント公式のPCスペックをご紹介いたします。
最低スペック(30FPS)
CPU:Intel Core 2 Duo E8400
GPU:Intel HD 4000
RAM:4GB
OS:Windows 7/8/10(64ビット)
推奨スペック(60FPS)
CPU:Intel i3-4150
GPU:Geforce GT730
RAM:4GB
OS:Windows 7/8/10(64ビット)
ハイエンドスペック(144FPS以上)
CPU: Core i5-4460 3.2Ghz
GPU: GTX 1050 Ti
RAM:4GB
OS:Windows 7/8/10(64ビット)
基本ルールと遊び方
カウンターストライク:グローバルオフェンシブ系の対戦FPSでおなじみのボムモード(爆破モード)で、5対5で攻撃サイドと防衛サイドに分かれ、攻撃サイドはマップ内に複数ある攻略目標いずれかの爆破、防衛サイドはその阻止を目指します。攻守交代は前半の12ラウンドが終わり次第におき、13ラウンド先取したチームが勝利します。前半の攻守交代の時はそれまでに獲得した装備や資金(後述)を一度リセットされます。
各ラウンドの勝利条件は以下の通りです。
攻撃サイド勝利条件
防衛サイドを全滅させる事。
100秒以内にスパイクを設置し、かつ解除されずに爆破に成功する事。
防衛サイド勝利条件
スパイク設置前に攻撃サイドを全滅させる事。
100秒の制限時間内にスパイクを設置させずに終わる事。
スパイクの設置後のカウントダウン中の45秒以内にスパイクの解除に成功する事。
ヴァロラントの各対戦モードの特徴を少し紹介します。
アンレート(メインモード)
5対5で戦うチーム戦で、レートが変動しないスタンダードな対戦モードです。戦術や戦略を試したり、キャラとマップの使い方研究などに応用できます。基本的なルールはコンペティテイブと同じですが、アンレートではオーバータイムがなく、13ラウンド先取したチームが勝利です。
コンペティティブ(ランクマッチ)
5対5で戦うチーム戦で、対戦の結果に応じてプレイヤーのレートが変動し、実力に沿ったランクが付与されるモードです。最終的に13ラウンド先取したチームがその試合の勝者となっていますが、12対12で並んだ場合はオーバータイムで先に2ラウンド差を付けたチームが勝利です。
スパイクラッシュ
5対5で戦う短めのチーム戦で、攻撃サイドの全員がスパイクを持った状態でスタートし、3ラウンド後に攻守が交代、そして4ラウンド先取したチームが勝利です。ラウンドごとにアビリティとシールドは回復し、武器はランダムなものが付与されるようになっています。
デスマッチ(FFA)
フリーフォーオールの対戦モードで、チームメンバーの存在しないPvPです。アビリティーは使用できず、最初に40キルするか時間切れ(9分)の際に1番キルを持っているかが勝利条件です。エージェントはランダムに決定され、クレジットが無限で試合中いつでも銃の変更が可能です。
エージェント(キャラクター)
ヴァロラントの操作キャラクターは「エージェント」と呼ばれ、「コントローラー」、「センチネル」、「デュエリスト」、「イニシエーター」と4種類のカテゴリーに大きく分けられています。それぞれの役割をご紹介いたします。
コントローラー
攻撃ラウンドでは危険なエリアを特定して、敵の拠点に安全に侵入するための道を開く役割があります。一方、防御ラウンドでは、クリアリング、グレネード、強力な攻撃とかで敵の前進を阻止するのが役割となっています。相手の視界を遮ったり、相手の進行をコントロールすることが得意となっているエージェントです。
コントローラーのエージェントはヴァイパー(アメリカ合衆国)、ブリムストーン(アメリカ合衆国)、オーメン(出身国不明)とアストラ(ガーナ)です。
センチネル
防衛の専門家であるセンチネルは、目的を達成するためのセキュリティを確保するため、マップの広い領域を保護および監視することができるので、役割は主にテリトリーの補強や敵の攻撃の鈍化など、チームを守ることです。
センチネルのエージェントはセージ(中国),サイファー(モロッコ)キルジョイ(ドイツ)の3名のみです。
デュエリスト
攻撃的な能力のアビリティを中心に持っていて、いち早く戦闘に参加して、敵と交戦し、次々とキルを重ねていく頼れる自己完結型のアタッカーです。素早い反射神経と素早い意思決定能力を備えた、よりアグレッシブなプレイヤーにおすすめです。
デュエリストのエージェントはフェニックス(イギリス)、ジェット(韓国)、レイズ(ブラジル)、レイナ(メキシコ)とヨル(日本)です。
イニシエーター
敵の防御に挑戦する専門家であり、攻撃されたエリアで味方がより良い位置に立つ機会を作り出す役割があります。このため、敵を不利な立場に置く能力を使用し、敵を気絶させたり、遠隔から攻撃したりと、デュエリストをサポートする立場として活躍します。
イニシエーターのエージェントはソーヴァ(ロシア)、ブリーチ(スウェーデン)、スカイ(オーストラリア)と新キャラクターのKAY/O(ケイオー)です。
マップ
ヴァロラントには6つのマップがリリースされていますが、2021年9月8日 (水) より開幕するヴァロラントの新シーズン「エピソード3: ACT2」では、アセント、バインド、スプリット、ヘイブン、アイスボックス、ブリーズに続く7つ目の新マップ「Fracture」(フラクチャー)の 公式ティザームービーが公開されました。
各シナリオには特定の場所やマップ上のコールアウトがあり、チームでプレーしたりコミュニケーションしたりするときによく使用されるため、プレーヤーはこれらの場所とニックネームを知っていることが重要です。各マップのコールアウトはヴァロラント公式サイト<https://playvalorant.com/ja-jp/maps/>でご覧いただけます。
『VALORANT(ヴァロラント)』の世界大会
ライアットゲームズ主催によるヴァロラント公式eスポーツ世界大会「VALORANT Champions Tour Stage3: Masters ベルリン」は日本時間2021年9月10日(金)から20日(土)まで(現地時間で2021年9月9日から19日)ドイツの首都ベルリンで、新型コロナウイルス感染症対策のため、無観客で行われます。全世界2200以上のチームから勝ち抜いた全16チームが4つのグループに分けられ、GSL形式のグループプレイからスタートし、8チームによる敗者復活なしのシングルイリミネーションブラケットに変わります。日本からは「ZETA DIVISION」と「Crazy Raccoon」が代表で、「ZETA DIVISION」はラテンアメリカの「KRUEsports」と、「Crazy Raccoon」はEMEAの「Gambit Esports」との初戦が発表されました。VCT Masters Stage3は全日程でTwitch.tvやYouTubeなどのプラットフォームで日本語放送での配信をされます。ライブ配信は以下のリンクからご覧いただけます。
配信プラットフォーム
Twitch https://twitch.tv/valorant_jpn
YouTube https://youtube.com/c/VALORANTjp
出場チーム
EMEA – 4チーム
Gambit Esports
Papara Super Massive Blaze
Acend
G2 Esports
北アメリカ (NA) – 3チーム:
Sentinels
100 Thieves
Team Envy
ブラジル(BR) – 2チーム
Keyd Stars
Havan Liberty
韓国(KR) – 2チーム
Vision Strikers
F4Q
日本(JP) – 2チーム
ZETA DIVISION
Crazy Raccoon
ラテンアメリカ(LATAM) – 1チーム
KRU Esports
東南アジア(SEA) – 2チーム
Bren Esports
Paper Rex
VCT Masters Stage3
VCT Masters Stage3は2021年3回目のMastersイベントです。VALORANT Champions Tourは「Challengers」、「Masters」と「Champions」の3段階に分かれており、VCT Masters Stage3はシーズンのフィナーレを飾る「Champions」出場権争いで重要になるVCTポイントを獲得する最後のチャンスです。年末予定のに行われる「Champions」は出場権を得た16チームによる2週間のトーナメント戦で優勝したチームが初代VALORANT世界チャンピオンとなります。
最後に
Olympic Virtual Seriesはバーチャルスポーツと伝統的なスポーツをつなぐことを目的としているので、ヴァロラント系の対戦FPSのタイトルは、最初からオリンピックに参加することを除外されています。ですが、バーチャルスポーツもこれから独自の発展を遂げれば、オリンピック協会がスポーツとして認めてくれるかもしれません。VALORANTだけでなく、他のFPSのゲームなどで世界大会が行われるほどになっておりますので、これからの期待が大です!